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【YOI男主】裏・小話集【R18】

第1章 裏・小話集


『ベッドルームのハンドルキーパー』(ヒゲ×純)


「ちょっと肥えたんと違うか?」
膝立ちの純は、ベッドサイドに佇んでいた藤枝の股間から顔を離すと、僅かに表情を変えた彼を見上げた。
「現役やないいうても、どっかのお偉いさん方と違って今もリンクで教えとるんやから、あんまみっともない姿しとったらあかんで」
「体重自体はあまり変わってないが…」
「僕もちょっと増えてたけど、ヒゲはココ。幾ら正月休みやからってビール飲み過ぎや」
軽く咎める口調で、純は藤枝の腹をポンポンと叩く。
「それは大袈裟じゃないのか?」
「ウソやない。だって、ヒゲの『根元』までくわえ込む前に、僕のおデコがヒゲの腹に当たったもの」
淡々と露骨な返答をする純に、藤枝は無意識に己の腹を引っ込めようとする。
「やっぱり中年太りって、下半身に顕著に出るんやなあ。まあ、世の中にはこうした『ハンドル』愛好家もおるらしいけど、僕としては健康の為も含めてある程度気ぃ付けて欲しいわ。このままやと、抱き合うた時にヒゲの勃起したアレよりも先に、ヒゲの腹が触れる事になりそうや」
色っぽさとはかけ離れた会話に、しぼみかけている恋人の肉茎を軽く指でつついた純は、体勢を起こすとベッドに膝から上がる。
すると、そんな純の背後から彼の腰を掴んだ藤枝は、「じゃあ、今から減量に付き合え」とのしかかってきた。
「お前も昔と比べたら、随分身体つきが変わったな」
「競技時代と比べられても困るわ!確かにあの頃まではいかんけど、今でも体型管理はしとる!」
「さっき、お前の言った通りだ。現役時代からは有り得ねぇほど、ココが丸くなって来てるぞ」
双丘の丸みを押し広げられるような格好になり、純はひっ、と息を呑む。
「それは、半分ヒゲのせいやろ!」
「そうだ。スケーターとしてのお前も今のお前も、俺の手で作り上げた。だから、お前が何処をどうすれば気持ち良くなるのかも熟知済だ」
「…このドスケベ親父!」

そんな純の悪態は、背後からの藤枝と彼自身の執拗な攻め立てに、いつしか嬌声へと変わっていった。
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