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【YOI男主】裏・小話集【R18】

第1章 裏・小話集


『絶景な絶頂』(守道×オタベック)


ベッドに仰向けになりながら、守道は己に跨がる恋人を見上げる。
何処かぎこちなく守道の上で腰を動かすオタベックだが、その顔に浮かぶのは、恐怖や緊張ではない悦楽の色だった。
「良い眺め」
守道の呟きに、オタベックは眉根を寄せて俯くが、直後愛しい男の意地悪そうな視線とぶつかる。
「あんまり見るな…」
「どうして?気持ち良くなってる君を見たいのに。君が仰け反る時、一緒にアソコも同じ動きしてるの知ってた?」
この男は、こんな時でも減らず口を改めない。
少し気分が冷めたオタベックは、守道を一睨みした後で僅かに腰を浮かすと、若干苦労しながら身体を180度回す。
「ぅおっ」
期せずして『花時計』を奥手な恋人にされた守道は思わず声を上げるが、態勢を変えたオタベックは、一度だけ肩越しに視線をやった以降は完全に無視を決め込み、律動を再開した。
正面から見られる事がなくなったからか、先程よりも声と動きが大きくなった恋人の艶めかしい背中と赤く染まった首筋を、後ろからでも隠しきれない結合部と共に眺めていた守道は、やがてこれまで感じた事のない快感と興奮を覚えると、腹筋と体幹に物を言わせて上体を起こした。
「ぇ…あっ!?」
「アスリートには及ばないけど、俺もそれなりに鍛えてるんだよ。君の後姿も絶景なの、判らなかった?」
舌舐めずりをしながら、守道はオタベックの身体を傷つけぬよう、しかし有無を言わさぬ力で彼を背後から押さえ込むと、再び自ら腰を打ち付ける。
「ゃ…やだ!嫌だ!怖いっ」
逃れようとするオタベックを固定しながら、守道は彼の耳元で「怖いだけ?」と囁く。
シーツに顔を押し付けるも、オタベックの局部の締まりと股間の昂りが先程よりも強まっているのを確認すると、更に激しく攻め立てた。

「ごめん、調子に乗り過ぎた」
腫れた頬に構わず、守道はシーツに包まった恋人に土下座をした。
「そんなに怖かった?」
仄かに潤んだ瞳で守道を見ていたオタベックだったが、「貴方との行為自体は、怖くない」と返す。
「でも…」
「!?」
か細い声で続けられた「癖になってしまいそうで怖かった」という言葉を聞いた守道は、柄にもなく胸をときめかせた。
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