• テキストサイズ

【YOI男主】裏・小話集【R18】

第1章 裏・小話集


『雪豹の尻尾』(守道×オタベック)


守道が浴室から出ると、そこには先にシャワーを浴びた筈のオタベックが、裸のままキッチンに立っていた。
「何やってんの」
「夕食の後、片付けてなかったから」
「風邪引くだろ」
「もう少しで終わる」
「せめて何か着なさい」
椅子から自分のカーディガンを取った守道は、オタベックに着せ掛ける。
「セントラルヒーティングで、別に寒くないのに」と零しながら、カーディガンを袖に通すオタベックの後ろ姿を、守道はこっそり眺めた。
つい先程までベッドの上で貪欲に求め合っていただけに、妙に所帯じみた恋人の仕草に複雑な感情と、そんな愛する彼を己の腕に抱ける喜びと優越感を覚え、守道は無意識にゴクリと喉を鳴らす。
カーディガンの隙間から覗くオタベックの尻と太股を凝視している内に、再び股間が熱くなるのを覚えた守道は、自分の思惑など気付かず片付けを続けている彼の背後から腕を絡みつかせた。
「何を?」
「何って、恋人の裸カーディガンとか最高のシチュエーション、逃す手はないでしょ」
いつもより低い声とカーディガンの隙間から這い寄ってきた守道の手に、オタベックは身を震わせる。
「着せたのは貴方じゃないか!」
「とか言いつつ、腰動いてるけど…流し切れなかった?まだ残ってるよ」
「それも貴方が…んっ…」
「そう、さっき君にせがまれて中出ししたのも俺」
弱々しく抵抗するのを容易く封じると、守道はオタベックの首筋を舐めつつ、指を未だ柔らかさの残る秘所へ潜り込ませる。
刹那、息を呑む音が恋人の口から漏れたが、程なく己の手管に身を委ねた様子に、守道はかつて過去の事件の傷から彼が恐怖を拭い去れずにいた頃を思い出して、情欲とは別の吐息を漏らした。
「獣みたいにしなやかだ。カザフを象徴する雪豹は、自分の尻尾を咥える習性があるというけど」
「雪豹の尻尾はこんなに短くな…あぁっ」
「余裕だね」
立ったまま恋人の上半身をシンクに押しつけながら、守道は滾ったペニスを打ち付ける。
「それに俺が雪豹で、こんな淫靡な尻尾咥えたら…きっと狂ってしまう…」
守道の硬く熱い楔という名の尻尾を生やしたオタベックは、口元から銀糸を垂らしながら、恋人の動きに合わせ快楽に腰を揺らし始めた。
/ 20ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp