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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第10章 可愛い後輩と秘密


修君達をもてなしている間、僕はキッチンでお菓子を作っていた。
栞が桐絵のどら焼をお客様のお茶請けとして出してしまったため、明日桐絵が拗ねないように作っている。
桐絵は僕の作るお菓子をいつも美味しいと言って、とびきりの笑顔を見せてくれたから、もう一度見たいという僕の思いもある。
ちなみに、作っているのはパウンドケーキで、タイマーをセットして焼いているところだ。味も複数作り、好きなものを食べられるようにしてある。

そこへ悠一がリビングに戻って来る。

「よぉ、3人とも親御さんに連絡して今日は玉狛に泊まってけ。ここなら本部の人達も追ってこないし、空き部屋もたくさんある」

栞ちゃんに部屋の面倒を頼み、遊真君と修君を林藤さんの部屋まで連れて行った。

そして十数分後、栞と千佳ちゃんが部屋の準備を終わらせて、ボーダーの色々な話しをしていると、修君が部屋から出てきた。

「修君修君、ちょっといいかな?」

栞が修君を呼び止めて、リビングに招き入れ、千佳ちゃんがボーダーに入りたいと言っている事を伝える。

「ボーダーに入りたい...!?おまえが...!?」
「...うん」

修君は心底驚いているようだが、その言い方は失礼じゃないだろうか。

「防衛隊員になるって事か?危険だぞ!」
「うん...」

栞が千佳ちゃんも悠一にスカウトされたんだと思って、ボーダーのあれこれを喋ると千佳ちゃんが食いついたらしい。

「アタシ的には大歓迎なんだけど、一応修君にも報告しとこうと思って」

修君が千佳ちゃんにボーダーに入ってどうするのか聞く。千佳ちゃんはボーダーに入って、拐われたお兄さんや友達を探しに行きたいそうだ。誰かに任せるのではなく、自分で。
遠征先が選べなくても行きたいと言う。可能性があるなら行きたいと言う千佳ちゃんの意思はとても強く、梃子でも聞かない様子だ。

「僕は千佳ちゃんのやりたいようにやればいいと思うよ。千佳ちゃんの言う通り可能性はあるし、僕自信が千佳ちゃんの応援したくなった」
「藤咲さん...」
「...千佳ちょっと相談がある」

修君は千佳ちゃんを連れて廊下へ出る。その後20分ほどで、今度は4人で戻って来た。
修君が一歩前に出て、僕と栞に言う。

「僕達3人でチームを作ることにしました」
「いいじゃん。3人とも頑張れ!」
『はい!』

そのあと、3人の頭を撫でまくった。
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