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清廉の君に紅を【刀剣乱舞】

第4章 経始【進】


朝の本丸は、まだ緩い角度に位置する太陽からの光を薄らと受け、淡く危うい印象を受けた。
昨日昼頃にここへ来た時とはまた違う印象だ。
しかし、庭や内側に立ち込める邪気は、変わらず蠢き合っていた。

そして相も変わらず本丸内は人の気配は薄ら感じるものの、
しんっ と静まり返っている。

言ってしまえば少し不気味だ。

だが、この不気味さを生み出すこととなった原因は、どうやら“最初の審神者”や、他の歴代のここの審神者たち。
つまり人間のせいだと言うのだから、ただ気味悪がって終わらせてはならない。

大和守同様に、ほんとに、他の刀剣男士達も何とか心を癒し、憎悪に蝕まれた身体を解放してやらねばならない。

自分のすべきことが分かっていれば、することはただ一つ、人を探すことだ。

しかし、昨日だってそれなりに探したというのに、本人達からコンタクトをとってこない限り、一向に見つからない。
まぁ、どちらもコンタクトと言えるか微妙だが...
なんとも、かくれんぼの鬼の様な気持ちだ。

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