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清廉の君に紅を【刀剣乱舞】

第3章 起首【淀み】


だがしかし、何処の本丸とは載っていないものの、気になる文章に気づきタップする。

刀剣男士による審神者殺害

そこには恐ろしい文字が並んでいた...
もしこれがこの本丸で起きたことだとするならば、先程のあの女性は...

下にスクロールし、続きに目を通そうとした時、背中に重みを感じ振り返った。

安定「なに、してんの...?」
背後からこちらを除き見る大和守様に驚き、慌てて画面を消す。
すると大和守様は少しイラつかせた表情で、何かを言おうとしたが、腕で自身を支えられなくなり、私の背にもたれ掛かって来た。

『お、恐らくまだ体力が戻られていらっしゃいません。それに全身も元から御怪我をなされていた様ですし、まだ起き上がられない方が宜しいかと...
申し訳ございません、直ぐに私は去りますので、どうか少しの間御辛抱下さいま...ッ!?』

そう言い終わるや否や、突如大和守様が私の肩の傷に触れてきた。
痛みで声にならない悲鳴をあげる私に構わず、
開いてしまった傷に沿って、指を滑らせる。
そしてあろう事か血がついたその指を口に含んだ。

再び違う意味の悲鳴をあげる私を一切見ず、
「甘い」と零して今度は舌で傷を舐めだした。
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