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魔界の夜

第7章 逃走


「ちょっと遅いじゃない。悠子。」

そう咎められ、素直に謝罪する。彼女はすぐに笑顔になり、私を屋敷の地下へと案内した。

「私達がバックス様と別で外出するのはここからしかできないわ。」

そう言って立たされたのは大きな壁に書かれた魔法陣の前だった。彼女が魔法陣に触れると、壁は水面のように揺らいだ。

「行先の風景をイメージするとそこに行けるの。まぁ魔界の中ならたぶんどこへでも行けるわ。手を繋いで入れば、あなたも私と同じ場所に行けるから。行きましょ。」

私は彼女の手をとると、言われるままにひっぱられた。壁に入ると、大きな光に包まれ、私は目をつむる。手を引っ張れているので、歩みは止まらず、すぐに光はおさまった。
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