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魔界の夜

第5章 イライラ


その日の悠子の夕食には、火の灯ったキャンドルがのせられていた。
断っても自室に来られるとすれば、この火を消してしまうことになんの意味も無い。
私は何も言わずに食事を終え、世話係を下がらせた。

風呂に入った後、自室を出る。向かう先は奴の部屋ではない。図書室だった。
長細いロウソクに灯りをともし、暗い図書室の本の中から適当に見繕い読書を始める。自室にいなければ奴は私を見つけられないと考えたのだ。

しかしその思惑は、完全に失敗だった。
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