• テキストサイズ

【Free!】人魚姫

第2章 再


「では、出席を取っていきます」

天方先生は一人一人の名前を読み上げ
出席簿と生徒の顔を統一するように
目を忙しなく動かしていた

「橘 真琴くん」

「はい」

「!!?」


夏菜は
聞き覚えのある名前が耳に入り
窓の景色を見ていた目線を
返事をしたであろう男へと変えた


そこにいた男は
自分の右斜め前の席で
写真でしか見たことはなかったが
記憶にある男の子の面影を思い出し
一致した


(こいつが橘 真琴…。
間違えない!が
飾っていた写真の中で見たことがある)


「---七瀬 遙さん…あれ?七瀬さんは今日は休みかしら」

もう1人聞き覚えのある名前が聞こえ
天方先生の方を見るとキョロキョロと
七瀬 遥という人物を探していた

(もしかして、私の前の席って……)


ふと、夏菜は橘 真琴の方に目線を向けると
困ったように眉を垂らし
はぁっとため息をついてる姿があった


夏菜はギロリと目を光らせ
誰も座っていない前の席を睨みつけた
/ 45ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp