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出水と太刀川さんと風間さんに挟まれる話。【ワートリ】

第4章 第4話


「お待たせしました太刀川さん、出水先輩」

私服姿の歌川だった。

あとに続いて私服の菊地原、そして…………。

「……っ…!!」

ノースリーブにショートパンツ、上下をコバルトブルーでまとめたセットアップ。

白く細く伸びた腕の先にはゴールドがあしらわれた綺麗な時計。

耳元にはキラリと輝くイヤリング。

足元は黒のパンプスにゴールドの差し色。

まさにお洒落ド直球、女子大生といった雰囲気を醸し出した日向が現れたのだが、またそれがとても似合っているからタチが悪いったらない。

俺はもちろん、太刀川さんの好みにも度直球だろう。

もう少し落ち着いた格好でもいいが、彼女の濃すぎない化粧と浮世離れした顔立ちから清楚な雰囲気が漂っていて、俺としてはとても好感だった。

「…こ、こんばんは」

日向はかるく会釈しながら俺たちに声をかけた。

「「こんばんは!!!」」

つい太刀川さんとハモった。

「…ほらー、だから言ったじゃん」

菊地原が口先を尖らせながら言った。

「そんな格好していったら2人とも名無しさんにガチになっちゃうからTシャツにジーンズでいいって言ったのに…」

菊地原の言ってることは見事に当たっている。

「だ、だって…」

日向が菊地原にしどろもどろしていると、日向の背後から風間さんが顔を出した。

「久々の外食だ。たまには粧し込んだほうが良い。もった……いや、なんでもない」

…風間さん、いま絶対もったいないって言いかけたよな?

「だからってー…。…もう、いいです」

菊地原はぶうぶう言っていたが、とりあえず6人が席についた。

太刀川さん、俺、歌川をテーブルで挟んで風間さん、日向、菊地原という座席だ。
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