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出水と太刀川さんと風間さんに挟まれる話。【ワートリ】

第3章 第3話


「え…えぇっ!?」

日向は本気で焦っているように見えた。

その瞬間、風間さんの鋭いフックが太刀川さんのみぞおちに入った。

うわ、すげえ。

「ち、ちがいます違います」

日向は必死に否定していた。

そんな必死に否定されると返って怪しいな。

「私は本部のデザイナー見習いで、風間隊の隊服を担当させていただいているだけです」

あ、本部のデザイナーは合ってたんだ。

見習いなら学生なのも納得いく。

「なるほどね。ところで日向さん。俺、是非じっくりとお話ししたいんだけど…」

太刀川さんがスススと日向に近寄った。

が、風間さんがさりげなく日向の前に腕を出して太刀川さんを阻止した。

「こいつは見習いだから忙しい。お前の下劣な頼みを聞いている暇はない」

「下劣だなんてひどいな〜。可愛い人とは仲良くなりたいじゃないですか!男として!」

下心丸見え…というか馬鹿正直だな。

ここまで見えてると逆に清々しい。

「うわあー。さすがにA級一位でも引きますー」

「日向さん、」

歌川が少し心配そうな目で日向を見た。

日向はぽぽぽと顔を赤くして、なにやら考えているようだった。

そして、小さな口を開けた。

「えと、風間隊の方と一緒でしたら、是非…」

「えっほんと!?」

まさかの展開だ。

風間さんはジトーと日向を見たが、日向は苦笑いを見せた。
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