出水と太刀川さんと風間さんに挟まれる話。【ワートリ】
第3章 第3話
「風間さん夏休みだから空いてますよね?俺も今日から休みですし」
…あれ?
太刀川さん単位は?
「日向さんはいつ空いてます?」
「私も今夏休みなので、だいたい空いてますね」
「じゃあ今日なんてどうですか?」
そんな、いくらなんでも急すぎだろ。
「あー、空いてはいますけど…風間さん、どうですか?」
日向は風間さんの顔を覗き込んだ。
「…空いてる」
「っしゃ!夕飯食べましょう!どこがいいですかね〜。あ、居酒屋…ってそれは無理か」
当たり前だ。
日向は未成年なんだから。
「えっ、なんで無理なんですか?」
日向はとても不思議そうな顔をした。
「え、だって日向さんお酒飲めないでしょ?」
「えっ、やだな飲めますよ」
「えっ」
「えっ」
俺と太刀川さんは固まった。
そして、菊地原のやけに冷静な声が鼓膜を震わせた。
「何か勘違いしてるようですけど、名無しさんは20歳ですよ」
「……………………えええええええええええーーーーー!!!?!!?」