第2章 目覚め
そうこうしていると、2人の男性が歩いてきた。
「おーい!悠、凛!」
茶髪の男性が大きく手を振る!
「遅い。」
黒髪の男性が不満そうな顔をしている。
「2人ともごめんなさい、私が寝坊しちゃったから…」
私は頭を下げた。
「気にしないでいいよ!誰だってそういう時はあるよ!ねっハル?」
ニコニコしながらハルと呼ばれる人を見つめる。
「俺はしない。」
まだ少し不満そうだった。
「えっと、何処に行くんですか?」
私は松岡凛という人に聞いてみた。
『は?』
3人の声が同時に重なり、私に視線が集中する。
「凛、どういうこと?ドッキリなの?」
「朝から変なんだよ、こいつ。揺さぶってもなかなか起きないし、俺のこと誰だって聞いてきたし…」
「ふざけるのも大概にしろ…俺は早く泳ぎたい。」
3人口々に話し始めた。
「本当に大丈夫?頭でも打ったの?」
茶髪の人が私を心配そうに見てくる。
_頭?
急に頭痛が始まり、目眩がした。
景色がぐるぐる回り始め足で身体を支えきれず、とうとう後ろに倒れ始めた。