• テキストサイズ

そこから見えた景色

第2章 目覚め


シャワーを浴び終えて、私は母に用意された服を着た。

白いふわふわのオフショルに短パン…なんか恥ずかしいというか柄じゃないような。


何故か用意していた水着が入ったバッグを手に持ち、玄関のドアを開けた。

松岡という人がスマートフォンの画面をじっと見ていた。

「遅いぞ、悠。皆んなには俺から言っといてやったから、ほんと感謝しろよ?」

口の端をニッとあげて白い歯を見せた。

「ありがとう…」

「おう、じゃあ行くぞ?」

私は彼の数歩後ろを歩いていく。

今からどこに行くんだろう…

「なぁ朝から思ってたんだけどよ、お前どっか調子悪いんじゃねーか?」

私はすかさず首を横に振る。

「それとも怖気付いたか?」

ニヤニヤと私の顔を見つめる。

彼は身長が私よりどれほど高いんだろう、目線を合わせるために屈んでるけど結構差があるよね?

あと、顔が美形だ。真っ赤なルビーみたいな目に、少し黒みがかった赤い髪。

「綺麗…」

私は思わず口を押さえた。

松岡君もびっくりしている。

「やっぱ、今日はやめといた方がいいんじゃねーの?
本当に頭おかしくなったのか?」

彼は顔を横にフイッとそらした。
/ 22ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp