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そこから見えた景色

第2章 目覚め


「私と松岡君達。小学生の時ぐらいから面識があったのか。」

写真は大分年季が入っていて少しだけ黄ばんでいる。

真ん中に松岡君、肩を無理矢理引っ張られてるのが黒髪君で、茶髪君と私が松岡君の右側に立って笑顔でピースをしていた。

「仲よかったんだね。私達。」

全く記憶がない自分が凄く悔しくなって涙がまた溢れていた。

それと同時に彼との大事な約束を忘れてしまっている自分に嫌悪感を抱いた。

「なんで忘れちゃってるんだろう。私。」

今日、倒れかけた時に見た灰色の記憶みたいなものって関係あるのかな。

私、飛び降りようとしたよね?

飛び降りて記憶失くしたとか?

いや、そんな訳ない。だったら何で家にいた?普通なら死んでる、もしくは病院で寝たきりレベルの高さだった。

頭がぐちゃぐちゃになりそう。

そして何よりも可笑しな点は今は夏なのに冬服だったことだ。

いつの記憶だ…何年何月何日かも分からない。どうしてあんな風になってしまったのかも。

激しい頭痛がまた私を襲い始める。

目の前がまた、ぐちゃぐちゃになって真っ暗になり始めた。
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