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あなたがいてくれるなら。【FF7】

第1章 うそみたいなできごと。


ちなみに昨日はめんどくさかった日だ。(昨日も日付またいでたから今日かな?)



そうしてるとシャワーの温度がちょうど良くなる。

実家暮らしのときは出しっぱにしてシャワーを湯船に入れてお湯足しのようにしてたけど、一人暮らしになってからは勿体なくて使わない時間は止めるようにした。
一回一回止めるのもあまり良くないらしいけど。

体を洗い、頭のシャンプーをする。
子供っぽいと言われるかもしれないけど、シャンプーのときはめをつぶってしまうタイプ。目に入ると痛いからね!


頭を洗い始めた直後、パタパタ、という音が聞こえた気がした。


………え、?
ここ別にいわく付きとかじゃなかったよ…?


こういうのに弱いわたしはババー!!っと勢いよく頭を洗い終えて、目をつぶったまま、蛇口を探す。
ちょん、と指先が蛇口に触れたかと認識した途端、シャー!とお湯が降りかかった。




……わたし、まだひねってない……



一気に心臓がドクドクと音を立てる。
うるさいくらいに脈を打つ。




恐る恐る降りかかるお湯で泡を洗い流し、顔を綺麗に手で拭って、お湯がかからない位置に顔を移動させた。


そして、覆いかぶせていた手をどけ、広がる視界に映ったのは​───────




「っひ、ぎゃあぁああああ!!!!!!、、っんぐ!」

「っと……騒ぐなよ、と~」


恐怖で叫んだわたしの口は大きな手で塞がれた。



驚きでその手の持ち主を振り返ることはできない。
けれど、わたしの目には映っている。
目の前の鏡が。
その鏡には口を塞がれている裸のわたしと、わたしの口を塞ぐ手の持ち主、黒いスーツを着た、赤い髪の男の人が映っていた。



ぎゅ、と胸の前に両腕を固める。もちろん手はグー。別に殴るためじゃない。何も出来ないが故のグー。



「ちょっと聞きたいことがあるんだけどよ。ここはどこで、アンタは誰だ?」


男の人が鏡越しにわたしと目を合わせる。


その、声は、藤原啓治さん……
だけど外見は……


「レノ……?」

「ん?」


なんて言ったかは分からなかったみたいだけど、手の中で震える私の唇に気づいて、男の人の手がわたしの口から外された。


「なんて言った?」

「え、あ、あの、」


じぃ、と翠の瞳に見つめられる。

そんな綺麗な目で見つめられると言葉が出な​───────

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