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親友を取った男の部下に堕とされました

第2章 決意



その日俺は家に帰って学生鞄を放り投げるとパソコンをいくつか同時に立ち上げた。

第七商社、ひいては「鶴見課長」の弱みをとことん握って弥作を諦めさせる作戦だ。
実のところ俺はこういった情報収集には自信がある。何せ俺は小学校の頃から弥作に近づく人間の素性を明らかにして秘密裏に近づけないようにする工作ばかりしてきたから。
その時の対象は同年代の子供がメインだったが、ついでにそいつの両親の仕事まで調べ上げていたから慣れている。軽いハッキングもお手の物だ。待ってろ、鶴見課長。

〜〜〜

第七商社は少し検索方法を工夫したりサイトをハックしてみただけで笑ってしまうほど簡単にボロが出てきた。正直言ってボロだらけだ。大手会社だからこそ、っていうのもあるかもな。たくさんの犠牲の上で成り立ってるってわけだ。でも鶴見個人を強請れるようなネタはなかった。会社がダメなら個人を調べるしかない。探偵でも雇って尾行してもらうか。うん、そうしよう。
俺はその日のうちに県外の探偵事務所に電話して、三日以内にできるだけ鶴見の素性を探って来るように依頼した。三日以内、なんて短さにしたのはあまり長くしてしまうと弥作と鶴見の間で引き抜きの話が決まってしまう可能性があったからだ。そう思うと三日はギリギリラインだろう。その間、俺は俺で鶴見に関して調べる。その部下の月島や前山もだ。いいネタが出てきますように。
半ば祈りながら、俺はパソコンたちに向かった。
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