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Blood Moon Night

第8章 餓え


マルク:「キサラ!しっかりするんだ!」

マルクがキサラに大きな声で呼びかけると、うっすらと瞼を開けて、か細い声でマルクに話しかけた。

キサラ:「……ウィーダなら……必ず、目を覚ますから、大丈夫よ……。わた、しも……。」

マルク:「キサラっっ!!!」

焦る気持ちと守り切れなかった悔しさがこみ上げ、今までになかった感情がマルクに波のように押し寄せていた。

マルク:「……黙っているわけにはいかない…。まだ息もある。」

焦る気持ちを何とか抑え込みながらウィーダの脈を取り、彼の安全を確保した。

マルク:「君は、僕の仲間を守ってくれた。だから、今度は僕が…!」

その後はぐったりとしたまま目を閉じたキサラを軽く応急処置をし、抱えて走り出す。
部屋から飛び出て、突然瞬時に氷の壁を破壊して行くマルクに驚いたガイタスは、何も言わず走り去る彼の腕に抱えられたキサラの姿を見て、急いで先程まで激しい音と光が漏れた部屋へ足を踏み入れた。

ガイタス:「……一体、何があったんだ…。彼女は一体何をした…?」
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