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Blood Moon Night

第4章 純血と混血


マルクが真面目に答えると、イリアが笑いを堪えきれないといったように、盛大に笑い出した。

イリア:「ふ、あはははっ!本当マルクは真面目ねぇ~。」

と泣き笑いをしながらマルクの方を見た。
突然笑われたマルクは眉間にしわができている。
キサラはヴァンパイアについて研究していたので、純血と混血種がいるとは知っていたが、ヴァンパイアが生まれる定義までは知らなかった。

マルク:「イリアと話すと疲れる。君は彼女とも上手く接する事が出来るみたいだし、僕はもう部屋に戻る。」

マントを翻し、去ろうとするマルクをキサラとイリアが同時に引き留めた。

キサラ・イリア:「ちょっと待って!」

キサラがマルクを呼び止めたことに驚いたのか、イリアとマルクは驚いた顔をしてキサラを見た。
見られていることにいたたまれなくなったキサラは緊張しながらも口を開いた。

キサラ:「実は私、あの街でヴァンパイのことについて隠れて研究していたの。だから、その…。貴方たちの事知りたいの!」

少しの間沈黙が流れ、キサラはその沈黙を破ろうと口を開こうとしたその時。

「隠す必要はないんじゃないか?話してやればいいさ。」

どこからか男性の声がしてきた。
声の主を探すも、見当たらないのでキサラはマルクとイリアを交互に見た。

イリア:「……。お城探索よりも、まずはここに住むヴァンパイアが貴女に自己紹介をすべきね。」

と彼女が優しく笑ってキサラの手を取った。

その様子を見てマルクは少し驚いていたが、直ぐに表情を戻して「賛成だ。」と答えた。

マルク:「……。二人とも。少し離れて。」
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