第20章 アングレカムの願い事
テンゾウside
楓がきた日から2日が経った
「うん。これで草遁の修行はあらかた今できるところまでできた気がするね」
僕は楓の頭をいつものように撫でる
そうすると楓はいつものように可愛い笑顔でありがとうと言ってきた
少しずつ自立していく楓を見て
昔の自分の気持ちが少しずつ変わっていくのを感じていた
今の楓は自分にとって本当の妹のように愛しかった
(カカシ先輩とのやりとりを見てたらそりゃそうなってくるか)
嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねる楓を見ながらくすりと笑いが込み上げる
「どうする?楓はこのままカカシ先輩の方に戻る?新しい技で生命エネルギーとの融合もまた練習したいよね?」
「ん〜そうだなぁ。ナルト君の修行を少しだけのぞいたら夕方ごろに戻ろうかな。」
「そうだね。彼の仙人モードは楓の生命エネルギーとチャクラの融合と同じ原理だしね。
まぁ彼の場合はそこに九尾のチャクラも混ぜているんだけど」
楓の成長にも驚いているが
この1日でのナルトの成長にも驚きを隠せなかった。
「楓、もしかしてナルトに何かしたのかい?」
「ん?…特に何もしてないよ。彼が素敵だって伝えただけで」
この感じだとやっぱり楓がナルトを何か変えたのだろう
(つくづく、この子の優しさには驚かされるよ)
「そっか。ありがとうね。ここまできてくれて。」
「こちらこそ、修行手伝ってくれてありがとう。そろそろナルト君のところ行こうか?」
「そうだね。こっちで修行してるはずだよ」
「はーい」
また伸ばした返事をする彼女を
今日くらいは許してあげよう
僕はそう思いながらまた楓の頭を撫でた