第20章 アングレカムの願い事
「…ははっ、いや、ごめんごめん。多分楓ちゃんの事今抱きしめてたのはさっきオレが話してたオレだってばよ。」
「ええっ?どういうこと!?…えっと、そしたら和解はできたの?」
「おうっ!多分、あいつも花冠つけた楓ちゃんがすげぇ可愛いの見て、オレも捨てたもんじゃねぇなってなったのかもな。」
「あいつもってことは〜…?」
珍しく楓ちゃんが調子に乗っている
こういう時はみんなどうすればいいのか知っている。
そう、そのまま伝える。これが一番見たい表情が見れるんだ。
「あぁ、オレも。楓ちゃん、すっげぇ可愛いと思ってるってばよ。」
案の定真っ赤になった彼女は花冠を強引にオレに押し付けると水筒を持っていかなきゃだから!とそそくさとその場から逃げた
「おい待てってばよ!1人は危ないから!」
「無理!今顔見られたく無いー!」
(本当に本当に…ありがとうな…)
オレは黄色い花びらが舞う中、自然と笑顔で楓ちゃんを追いかけた