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届かぬ想いと隣の君【NARUTO】

第20章 アングレカムの願い事


耐えきれずポロポロと涙を流すイノを見ながらどんな気持ちで楓がこれを買ったのだろう、どんな気持ちでテンゾウに託したのだろうと心が締め付けられる

「ど、どうしよう、こんなの、こんなの…辛すぎるよ、楓が助からなかったら…」

「やめてよ!イノ!」

サクラも釣られて涙を流し始める

「楓はこれからの事を思って祈りながらこれを開花させたんだよ。
里を守るためにテンゾウと2人で死ぬ事だけはなんとか避けたんだ。それでテンゾウにこの花にを託して、最後の希望を乗せてくれた。
その願いを叶えて助け出すのはオレの役目。必ず助けてくる。2人ともありがとう。絶対に2人で戻ってくるから、
お前らも楓が戻ってこれるよう、里を守ってみんなを守って待っててくれ」

本当はすごく怖い。失ったらどうしようと、花を持つ手は震えていた

しかし楓はもっと怖かっただろう

それでもテンゾウを、オレを信じて託した。
約束を守ってオレを頼ってくれた。

「必ず助ける」

また自分を言い聞かせるようにそう言うとオレはパックンたちを口寄せし、すぐに楓のところへ向かった
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