第20章 アングレカムの願い事
「んー?ふわっとしてるってこと?髪が長いからかな?」
「どうだろう。ただ、カカシ先生にバレたら殺されそうだからあんまり口を大にしては言いたくないけどさ、
楓ちゃんが振り向く時って、こんな感じで、凄く可愛いんだよな」
「えっ、ちょっと、恥ずかしいな……ありがとう。
てかなんでまたカカシ先生…そんな物騒なこと先生がするわけないじゃん!」
「わかってないなぁ、カカシ先生は楓ちゃんの事になると別人なんだってばよ?」
「そう…なの?」
ニシシと笑うナルト君はさっきの悩みが少しずつ消えているように見えた
手元で作っていた花冠の最後の所を結ぶ
「ナルト君、もう1人のナルト君とは向き合えそう?」
「えっ?」
「さっきより少し元気に見えたから。私はそのもう1人のナルト君に今会うことはできないけど…
この花冠、ぜひそのナルト君にあげて。
そのナルト君も今私の前に立ってるナルト君も全部いないとこの花冠はできないから。全部いないと、ナルト君じゃないからさ。それが伝わるといいなって」
「……楓ちゃん。」
私は花冠をナルト君に渡した