第19章 守りたい日常
どうやらカカシ先生は真剣に悩んでいるようだった
「だ、ダメだよ…腐っちゃうし!」
「はぁ…そうだよなぁ」
しょぼんとするカカシ先生が一瞬なんだか犬のように見える
「あー…びっくりした。嫌がられたのかと思った!
はぁ、もう…さっ、一緒にいただきますしよ。」
「ごめんごめん。でもさ楓、これからもずっと隣にいるから。任務で離れても、一緒にいない時も。
オレの心の中にはいつだって楓がいるからね。明日からも頑張ろうな」
わしゃわしゃと私を撫でるとテーブルの方へカカシ先生が戻る
それをぱたぱたとスリッパの音を立てながら追いかける
「ねぇ、私こっちのわんちゃんのオムライスもらっていいよね?」
「はい。どーぞ。」
「オムライス、食べる前からこんなに幸せなものなの、すごいなぁ〜」
スプーンを持ちながらあらためて可愛い絵が描かれたそれを眺める
(確かに食べるの勿体無いなぁ…)
「修行から戻ってきたらまた作ろうか」
私の考えている事がわかったのか
向かい側に座った先生は片方の肘をつきながら優しい顔で私の顔を覗き込む
「うん!賛成!」
その後は2人でペロリと夕飯を平らげ、
気づけばあっという間に今日が終わった