第19章 守りたい日常
「楓、具合は大丈夫なのかい?立てる?」
「そうだな、立てるか?」
カカシ先生は私を包んでいた腕を解き、肩を貸してくれる
「うん!だいじょ……あれれ」
先ほど飲まれかけた右側の体がすごく疲れていてよろけてしまう
「右半身、吸い込まれそうになった周辺が…力が入らない…
生命エネルギーは私が取り入れることができるように逆に吸われることもあるのかな…?
時間が経てば治りそうだけど、少し右側が疲れちゃって立てなそうかも…」
そう言うとカカシ先生はすごく心配そうな顔をしてまた背中を手に回す
「…もうほんとに無理禁止。今日はオレが連れて帰る」
その瞬間体が宙に浮いた
「えっちょっとまって!おんぶでいい!!」
カカシ先生はひょいっと私をお姫様抱っこ状態で持ちあげた
「無理無理無理!私この歳でお姫様抱っこされるの恥ずかしすぎる!お嫁に行けなくなっちゃう!」
「でも楓今右側、力入らないでしょ。ダメ、危なすぎる」
「カカシ先輩、本当にすみません。役に立つどころかこんなことになってしまって」
「いや、テンゾウにお願いした方がいいって判断をしたのはオレだし、楓が言っていた通りお前は何も悪くないよ。」
「…お、おろして…肩借りたら歩ける…」
「ん、それはダメ」
「テンゾウお兄ちゃん…」
助けてと訴える目をしながらテンゾウお兄ちゃんを見るものの
諦めろ、といった顔で苦笑いしていた