第19章 守りたい日常
しばらくするとテンゾウお兄ちゃんが口を開く
「…で、楓はナルトの仙人モードのように、その感じ取れる生命エネルギーを体内に入れてチャクラと融合させ、強い力を手に入れたいってことで合ってるかな?」
「うん。で、カカシ先生が同じ陽のチャクラを持ってるテンゾウお兄ちゃんのが適性が高いかなって言ってて」
「まぁそういうわけだから実際にちょっとやってみてもらえたりできる?
さっきオレが手伝った時は楓の中に大量の生命エネルギーが入った瞬間通常のチャクラを流し込んで均衡を保てた。
これからテンゾウに楓の修行は頼むつもりだったし、それができるか確認がしたい。」
「えぇ。勿論です。楓ちょっとやってみてもらえる?」
「うん。テンゾウお兄ちゃん、こっちの手繋いでてもらえる?少しヤバそうだったら一気に流してもらって大丈夫」
「うん、わかったよ。でも倒れそうになったらすぐストップしてね」
「わかった!」
私はテンゾウお兄ちゃんとしゃがんで左手を繋ぎ、右手は地面に生えた芝生に手を当てた
「実際に植物に触れていた方が、結構掴みやすい気がする…さっきより簡単にできそう。やってみるね」
目を瞑り集中する
周りの木々、植物の持っている生命エネルギーを右手を伝って感じながら
ゆっくりゆっくり、その流れに沿うように…
リズムを合わせてから感じ取り、一気にそれを吸収する
「……うっ!」
(取り込みすぎた…っ!)
「楓!!」
自分が苦しむと同時にテンゾウお兄ちゃんが一気にチャクラを流し込む
(…あれ?これダメだ!きつい!)
「か…っ、カカシ先生、これ…だめ…っくるし…」
なんとか声を出す
チャクラを流してもらっているはずなのに、苦しい。
腕に蔓が巻きつき首元まで来る感覚
自分が自然に飲み込まれるような感覚
「テンゾウやめろ!楓!!!」
カカシ先生がチャクラを流し込むとその感覚からそっと抜け出すことができた