第19章 守りたい日常
心地いい感覚
いつものように頭が撫でられている
この感覚は…
「うーん……カカシ先生…?」
「…楓!!」
やっぱり、カカシ先生だ…。今日もかっこいいなぁ、あれ、でも目が赤い…
ぼんやりとした頭でそんなことを考えながら何が起きたのか振り返る
「カカシ先生、また私…」
「楓…良かった…。
もう、本当に無理をしないでくれ…。オレ、これ、耐えられないよ。意識が戻ってよかった。一体何をしようとしたんだ?あれだけ相談してくれって、オレ…オレは…」
「ごめんなさい、話すつもりではいたの…でもまだ確信が持てなくて」
出来ると思ったんだ…見せようって…
「何をしようとしたの?
最初は不安になって倒れただけだと思ってたんだ、でもテンゾウの話をきいたら何かをしようとしていたって…
それは体に負担がかかっているんじゃないのか?医療班を呼んでも原因分からなかったんだ。
ただ、チャクラが乱れていたから、何かが起きてる事だけはわかって、
目を覚ますかどうかも分からないから…
オレは、本当に…」
カカシ先生は焦ってたくさんのことを話す
こんなふうに追い込んでしまったことを本当に申し訳なく感じていた
「そうだ…テンゾウお兄ちゃんは…」
「流石に帰ったよ…あいつももう寝不足になってたから」
「えっ?私いったいどれくらい意識を失ってたの?」
「丸一日くらいかな…」
「カカシ先生は、大丈夫?もしかして、寝てないの?」
「何かあった時のために寝ておかなきゃとは思ってたんだけどね…気が気じゃなくて、眠れなかった。具合はどう?どこか辛いところはない?」
「うん、大丈夫だよ。寧ろカカシ先生が心配だよ」
「オレはいいんだ。オレはいいから…お願いだから、いなくならないでくれ。もう本当に無理なんだ…」
「カカシ先生…えっ…」
先生はポロポロと涙をこぼしていた
咄嗟に起き上がりカカシ先生に抱きつく
「本当にごめんなさい、そんな顔、しないで…大丈夫だよ、ほんとに大丈夫。」
「…情けないところばっかり見せてしまって、本当にすまない」