第19章 守りたい日常
「ペイン戦でもわかったとおり、暁の力は強大だ。
1人で木の葉を潰すことができるくらいだったからな。しかし木の葉を潰すだけが目的であったら、逆にいうとペインだけで問題がなかった。
つまり、恐らく今の暁の目的は木の葉を潰すだけではないはずだ。
暁は着々と尾獣を集めている。
それぞれの里の均衡を保つ為にあった尾獣も、残るはナルト、お前の九尾と、雲隠れの八尾だけになってしまった。
全ての尾獣を暁が手に入れた時にはこの世界が終わりを迎えるだろう。
うちはマダラ、暁を潰す。全ての里が協力して、なんとしてでも止めなければいけない。
第四次忍界大戦を始めることをここで周知する。」
綱手様がそういうと全体の空気がさらにピリッと張り詰める
「…っ。」
わかっていたこととはいえ、言葉にされると現実味が増し、震えが止まらなくなる
カカシ先生は黙って肩に回していた手に力を入れ、体を寄せ
私が顔を上げるとこちら見て大丈夫と言うように軽く頷いてくれた
「戦争となれば里は混乱に陥るだろう。なるべくお前達には事の騒ぎを大きくしないようにしながら、周りの忍に今から起きることを伝えていってもらいたい。
そして各自今できる最大限のことをしていてくれ。
それとナルト、お前の前には必ず暁が現れるだろう。
全力でサポートをするつもりだが、とにかく何かあった時は自分のことを守ってほしい」
「……わかったってばよ。オレはぜってぇ死なねぇから。綱手のばぁちゃんも安心してほしいってばよ」
一通りの情報共有が終わると一旦呼ばれた人たちは解散となった