第19章 守りたい日常
楓side
「楓ちゃん、こっちだってばよ」
「ナルト君…他のみんなももう来てたんだね」
これから話し合う事はなんとなくその空気から察する事ができた
カカシ先生は火影室に入る時からずっと私の肩に手を乗せ、体を寄せてくれていた
今は恥ずかしさよりも、その優しさが本当にありがたかった
「すみません、綱手様、遅くなりました」
カカシ先生がそういうと綱手様は頷き、口を開いた
「カカシも楓もよく来てくれた。早速本題に入るぞ。ヤマト、事の経緯をざっくりと説明してくれるか?」
「はい。サクラもこの場にいるので少しだけ遡ってお話しさせていただきます。
まず、暁のオレンジ色の仮面をした男の正体がわかりました。
うちはマダラと見て間違いないでしょう」
「えっ、うちはマダラ!?」
サクラちゃんは思わず声を出し驚いていた
私がそれを聞いた時も同じだったからとてもわかる
「えぇ。自分もそれを知った時は信じられませんでしたが、辻褄が合うんです。
16年前の九尾の襲撃事件も、うちはマダラが人的に口寄せをして起こした可能性が極めて高い事がわかりました。」
16年前の悲劇を経験した事のない私でも、その場にいた先生達がそれを聞いて顔をこわばらせただけでどれだけ悲惨な事件だったかがわかる
「その、ヤマト隊長、マダラの目的はなんなの?」
「うん、木の葉を潰す、それが目的だったんだと思うよ。」
「なんで…そんな事…」
サクラちゃんは体の前に腕を回し怖がっているように見えた