第19章 守りたい日常
「んじゃ、オレは今日少しよばれてるから行くよ」
「うん、気をつけて。ちょっとフラフラしたらちゃんと休んでね?」
「ありがとう。……ほんと昨晩はごめんな、楓に会いにきてよかった。すごく元気出たよ」
「私もカカシ先生がいると凄くおうちにいる時間も楽しくなるから。本当にありがとう」
もう一度楓を抱きしめていたその時だった
ーーーーどんどんガチャ!!!!
突然玄関が叩かれたのち、
昨日自分が倒れ込む形で入ったまま
鍵をしてなかった玄関がすんなり開かれた
「カカシ先生、やっぱり楓ちゃんの所にいた…!って、えっ!先生何してるんですか!?」
突然入ってきたのはシズネさんで、
オレ達は抱きついているところをバッチリと見られた
「し、シズネさん!えっと、そのこれは…わ、私があの、あの…っ」
楓が咄嗟に言い訳を考えるところを見ていると最大のピンチであろうこの状況でも楓の必死さが可愛くてもう少し見ていたくなる
「えっ?2人ってもうそういう関係…だったんですか?」
「あ、いや、その!えっと…!違うんです!
か、カカシ先生、が……
……か、カカシ先生が好きで、抱きついちゃいました!」
楓は大声で盛大に愛を叫ぶ
「「…え!?」」
なにも言い訳にもなっていない素直な回答に圧倒され、1テンポ遅れてシズネさんと自分が声を出す
「ひぃ、私何言ってるんだろ!わ、忘れてください!!!」
真っ赤になった楓はほっぺたを両手でおさえながら部屋の中を駆け回る
「ド直球な告白されましたね、カカシ先生」
「ははっ、嬉しい限りですね」
「……本当、楓ちゃん、可愛いですよね?」
シズネさんは楓に聞こえないよう小声でそう耳打ちしてきた
「…えぇ、はい。たまに可愛すぎて戸惑いますね」
「ふーん、なるほどなるほど。やっぱり。ふふっ、ご馳走様です!」
「…えっとその…」
にっこりと笑うシズネさんはおそらく察している
「いやぁ…まいりました」
「大丈夫です。お似合いですから!」