第19章 守りたい日常
「…体の調子は本当に大丈夫?」
「うん、だいぶ酔いも覚めたしね。女性らに囲まれて色仕掛けされてる時はさ、嫌悪感で鳥肌もんだったのに
さっき同じ事楓にしてもらったら、危うくオレがケダモノになるとこだった。
好きな人にしてもらうとこんな違うもんなんだな」
「もう、本当に何言ってるの?やっぱり酔ってるよ、先生。」
「…そうなのかな。酔ったついでに変なこと言ってもいい?」
「ふふっ、いいよ。なーに?」
「オレは火影になってもならなくても、変わらずずっと楓が好きだ。楓も、好きでいてほしい。
…はぁ…早く楓をオレの可愛いオレだけのお嫁さんだって、自慢したい」
「お、お嫁さん!?気、気が早いよ!」
「…だって楓が成人するまであと2年も待たなきゃいけないんだぞ?…はぁ、長いなぁ」
楓は眉をハの字にしながらオレの頭を撫でた
「先生、私のこと大切に思ってくれてありがとうね」
そりゃそうだ、誰よりも大切だ
「なぁ、あのな…突然こんなこと言って不安にさせたくはなかったんだけどさ。恐らく、これから戦争が始まるんだ」
「…えっ?」
「…絶対生き残るし、楓の事も守る。もちろん他のみんなもな。だから、不安にならなくていいんだけどさ。でも、お互い違うところで戦う可能性もあるから、ピンチになった時に思い出せるように、伝えられる時に何度も伝えたいんだ。
愛してる。オレは楓しかもう考えられないから
どうか楓も生き延びて、戦争終わらせて
平和な木の葉で、一緒に素敵な家庭築こう」
楓は少し驚いた顔をしてから、恥ずかしそうに笑った
「…ふふっ、うん。先生それほぼプロポーズだよ」
「…酔ってるから、見逃して。なぁキスしていい?」
「うん。」
楓が目を瞑ってこっちを向く
なんでこんなに違うもんかな
愛おしくてたまらない
優しく口付けをするとドッと疲れがでたのか、その後オレは意識を失った