第9章 私の居場所
「やぁやぁ、いらっしゃ〜い」
にこにこしながら手をひらひらと振るカカシ先生は思ったより元気そうで安心する
「久しぶりだってばよ、カカシセンセ!」
「お疲れ様です、先輩。」
「カカシ先生、体調はもう大丈夫なの?」
皆んながカカシ先生に近づいて、心配をする。カカシ先生はいつもの笑顔で笑っていた。
「それで、先生、わざわざ私とナルトだけ呼んで、なんの話なんですか?」
サクラちゃんは先生が楓ちゃんを呼ばなかったことに関して少し不満そうにしていた
(まぁ楓ちゃん、カカシ先生のこと大好きだしなぁ…)
「ごめんね〜、楓にはちょっと聞かれると気まずいというか何というか…」
少し苦笑いをするとカカシ先生は真面目な顔に切り替わり、話を始めた
「第七班のメンバーをどうしようかと思って、ね。」
少し考えてから、楓ちゃんとサイの話かと理解する。
「えっそんなの…
オレが言いかけるとサクラちゃんが遮って話しはじめた
「楓のかわりにサイが入ったから、
楓が戻るのならサイはいなくなる、ってことですか?」
(まーたオレの話遮って〜…)
サクラちゃんにはオレの声が聞こえていないのか??
「いやぁ、そうなるよね。ただ、戦力の面でいうと楓を外す方が現実的なんだ」
カカシ先生からまさかそんな話が来るとは思わなくて耳を疑う
「え?それって…」
「サスケ君のことだよ。諦めてないだろう?」
サクラちゃんが驚いているとヤマト隊長が返してきた。
「テンゾウの言う通り、このままサスケを追いかけていくとしたら楓は足手まといになりかねない。今ここでナルト達に意見を聞いておきたくてね。」
カカシ先生は無表情のままそう続けた。
(楓ちゃんのいない第七班にサスケを連れて帰って何になるんだ?)
何を言ってるのかわからず、ただオレはカカシ先生をじっとみていた。