第9章 新しい玩具
「スタァ〜〜ト〜〜!!」
それじゃあ、まずは腕を、
「え、何!? うおぅ!」
次は足、
上出来、上出来♣︎
踊りはボクのおかげで完璧だが、あの混乱している表情じゃ合格は貰えないよ?
でも、完璧な踊りとマヌケ顔のミスマッチ感は最高に滑稽で面白い♠︎
もう一度アドバイスをしてあげるか。
こちらに気付いたニーナに、
え・が・お❤︎
と、口を動かせば、ハッとしたように笑顔を作るニーナ。
さっきまでの滑稽さは消え、魅力的になった。
受験生達も思わず息を呑む美しさだ。
普通にしていれば魅力的だけど……それじゃあただの退屈な人間だ♠︎
「オ〜〜ケ〜〜ィ!! 合格ゥ〜〜!!」
ニーナが安堵した表情で戻ってきた。
「なかなか上手いじゃないか♣︎」
「え、そ、そうかな」
「サーカスのピエロみたいだったよ❤︎」
「……………」
本当に素直で面白い。
だから、からかうのは止められない❤︎