第9章 新しい玩具
「そろそろだね♣︎」
近づく念能力者の気配。
ハンター試験のもう一つの楽しみ。
プロハンターである試験官の品定め❤︎
「これより、第286期ハンター試験を開始する! 一次試験担当官のアルトゥールだ!」
58点ってところかな♠︎
一次試験の内容は簡単なものだった。
"伸縮自在の愛"(バンジーガム)を使えば問題ない。
「キキッ」
突然引き寄せられた事に驚いているウサルーを抱えて、試験官の元へ歩みを進める。
「ん〜」
まだ時間も十分あるし、彼女の様子でも覗きに行こうかな♣︎
方向転換してニーナを探す。
「いたいた❤︎」
何やら考え事をしているニーナが前方を横切っていく。
こんなに近くにいるのに気づかないなんて………
驚かしちゃおうか♣︎
「やあ❤︎」
「ぎゃッ!?」
くくくくっ♣︎
予想通りの反応だ。
「い、いきなり現れないでくれるかな!?」
「? 結構前から視界に入ってたと思うんだけど……何か考え事でもしてたのかい?」
「まあ、ちょっと……」
「そう。 考え事をするのも良いけど、早く捕まえないと失格になるよ♠︎」
ウサルーを見せると、ニーナは驚いた表情を浮かべた。
「もう捕まえちゃったの!? どうやって!? え、えぇ!?」
「ヒ・ミ・ツ❤︎」
素直なコには、つい意地悪をしたくなってしまう♣︎
「……………」
ニーナは拳を握って俯いてしまった。
わずかに肩も震えている。
泣いてしまったのかな?♠︎
「私だって!」
おやおや。
ヤる気がでたようだ。
どうやって捕まえるのか、
お手並み拝見といこうか❤︎