第9章 新しい玩具
「………」
強者が集まるハンター試験、と謳われているから期待してたけど……
ガッカリだ♦︎
ニーナの元へ戻ろうとした時、男達の楽しそうな声が聞こえた。
「見ろよ。 トンパのやつ、あんなべっぴんな姉ちゃんに下剤入りジュース飲ませる気だぜ」
「うわ〜、例えどんなに美人でも例外なしか」
ニーナの方へ視線を向けると、小太りの男と缶ジュースを手にしているニーナ。
彼女は疑うことを知らないのだろうか。
獲物を横取りされるのも気に入らない……
ニーナがジュースを飲む瞬間、トランプを飛ばす。
それは見事に彼女の持つ缶ジュースに突き刺さった。
何が起こったのか理解できていないマヌケ顔の2人。
「それ、ボクも欲しいいな❤︎」
「ヒ、ヒソカ!? これあなたがやったの!?」
ボクの登場に、トンパという男はそそくさと逃げるように去った。
何でもイケる口だけど、人の粗相を見る趣味なんてない。
それと、何も疑わずに人の真似をするなんて、本当にサルみたいだ。
そう言えば、ニーナは顔を真っ赤にしながら眉間にシワを寄せた。
面白い顔だ♣︎
さて、試験開始まで時間もありそうだし、トランプタワーでも作ろうか❤︎