第25章 ドキドキ×ワクワク×試験管補佐
ので、
『あなたは私と一緒の部屋へ。 それと、今からトンパと同室になる人にひと言言ってくる』
「「え」」
「ニーナさん、そこまでしなくていいんだよ」
バナーさんにやんわり制止されたが、なんだか放っておけなかった。
『それじゃ行きますか』
先ずは少女を私の部屋へ案内した。
『好きに使って。 もちろんベッドもどうぞ』
「それは悪いわ……」
『いいっていいて』
「じゃあ、少しだけ休ませてもらうわね、ありがとう」
次に、トンパが泊まる予定の部屋へ向かう。
『さっきの部屋にはどんな人がいたの?』
「蛇使いだよ。 部屋中毒蛇だらけでよ……」
なるほど。 それは確かに嫌だな。
その蛇使いの部屋はもう誰も泊まらないので注意は必要ないかな。
「お、ここだ」
『分かった』
ドアを軽く叩くと、「どうぞ♥」と聞き覚えのある声が……
「な、なぁ、オレもお前の部屋に泊め 『断る』」
私は意を決してドアを開けた。……が、
「久しぶりだねニーナ♥」
ニヤリと笑って振り向いたヒソカの顔を見て、
『……』
そっとドアを閉じた。 否、閉じようとした。
『ヒィッ』
スパッと顔の横をかすめたトランプでドアを閉める手が止まってしまった。
「酷いじゃないか……せっかくだから少し話でも♧」
『私は忙しいから無理だ! そ、それと、人を殺したら即刻失格にするからな!』
もちろん私にそんな権限などない。
トンパを安心させるためだ。 効果があるかは分からないがとりあえず言ってみた。
バッと後ろにいるトンパに向き直り、『注意はしておいた』とだけ言って彼を中へ押しやった。
「ちょッ、おい! ニーナ!」
すまんトンパ。 私にできることはもう何もない。
毒蛇と相部屋の方がまだマシだったのでは……?