第23章 対戦×デ×苦戦
「天空闘技場へようこそ。 こちらに必要事項をご記入下さい」
「……」
「こうやって代わりに書いてやるのは最初で最後だからな。 ちゃんと勉強しなさい」
「はい…」
実際に勉強するかは置いといて、受付を終わらせて闘技場へと向う。
自分の実力を判断する為に、1階のリングでまずは1回戦うそうだ。
自分の番号が呼ばれるまで、他の入場者の戦いを姉様と観戦する。
「う~ん…」
なんだか…少し期待外れだなと思ってしまった。
目の前で戦っている人達は正直強いとは思えない。
「そんながっかりするな。 200階クラスに行けばヒソカみたいなのがうじゃうじゃいるから」
姉様が笑いながらバシバシと私の背中を叩く。痛い。
強い人とは戦いたいけれど、ヒソカみたいな人は1人だけで十分かなぁ…
‘1382番、1427番の方、Cのリングへどうぞ’
1427番は私の番号だ!
「ニーナ、私が言ったことを忘れるんじゃないよ。 ここの野郎どもは基本的に下品だ。 相手の挑発に乗ってうっかり殺したりしないように」
「はい!」
そう、我々は誇り高きアマゾネス。無駄な殺生は禁物。
Cと表記されているリングへ向うと、既に着いていた対戦相手が私を見て顔を顰めた。
「ッけ…相手は女かよ」
こんなに不快感を露にされるとこちらも気分が悪い。
観客席からは「顔は勘弁してやれよ!」だの「嫁に行けなくなるぞ!」など野次が飛んでくる。
この連中を黙らせる方法はただひとつ。
「制限時間は3分。 その間に、自らの力を発揮して下さい。 それでは……始め!」
「顔は勘弁してやる。 代わりに腕の骨を折らせてもらうがなァ!」
男はそう叫びながら私の腕を掴もうと手を伸ばす。
が、その手が届く前に蹴飛ばしてやりました。
「あ、あの姉ちゃんバケモンかよ…」
「ただ者じゃねぇ…」
野次を飛ばしていた観客席からどよめきが起きた。
どうだ!この私の強さ!
「1427番、180階へどうぞ」
そんないっきに上がれちゃうの!?やった!
姉様と合流し、窓口でファイトマネーを受け取る。
今回は少ないけど、これから私が戦うクラスの報酬は桁違いに多いみたい。