第23章 対戦×デ×苦戦
最後の2つの試練をクリアできたらいよいよヒソカと天空闘技場で戦える。
修行に専念できるように、この期間は天空闘技場の見張りは姉様が行っていた。
水見式のコップから溢れ出る水の量は、日に日に増えていき順調だ。
凝の修行は、最初の数日は苦戦していた。
目にオーラを集中させようと力むと、なぜか拳にオーラが集まってしまう。
しかしそのお陰で凝のコツを掴むことができた。
そうしてひと月が過ぎ、成果を見せる日がやってきた。
「それじゃあ成果を見せてもらおうか」
「はい!」
コップに手を添えて練を行う。
すると、水が噴水の如く勢い良く溢れ出した。
「凄いじゃないニーナ! なかなかやるじゃないか」
姉様が満足気な笑みを浮かべるのを見て、こちらまで嬉しくなった。
「次は凝! 何が見える?」
立てられた人差し指の先を、オーラを集中させた瞳で凝視する。
「!?」
そると数字が見えた。
念とは本当に不思議なものだ。
このように数字さえ形作れるとは…
「数字の2が見えます」
「よろしい! 上出来だわさ!」
「だわさ?」
「い、今のは忘れてくれ…」
「…はい」
「ヒソカと戦えるようにはなったが、まずは奴がいるクラスまで上がらないとな」
直ぐに戦えるわけじゃないんだ。
「天空闘技場にはいくつかクラスがあり、ヒソカがいるのは200階クラス。そこまで上がるには組まれた試合を勝ち進んでいけばいいだけだ」
つまり、戦って勝てばいいのか。
念を覚えた今、なんだか自分が無敵になったような気がする。楽勝だな。
「200階クラス以前の対戦者のほとんどは、念を知らない一般人だから手加減はするように。ただでさえ力が強いのに、オーラを纏ったまま戦えば相手は致命傷を負うか最悪死に至るだろうから細心の注意を払うように」
「はい!」
「で、いつ行くの?」
「今日行きます!」
「だと思ったよ。 手続きで名前の記入とかが必要だから一緒に行くよ」
「ありがとうございます!」
まだ正午前なので、さっそく行くことにした。
長い間修行ばかりで正直肉体的な刺激に飢えていた。
はやく殴ったり蹴ったりしたい……!