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覇者×ト×敗者

第2章 以外×ナ×相手


「おおー! ここがくじら島!」

数時間後、私達はくじら島に到着した。
新天地に胸をわくわくさせていると、船長から指示が出た。

「今日は各々残りの時間を自由に使って構わない。 明日の早朝3時に船に集合するように!」

「「「「はい船長!」」」」

「ニーナも明日は頼むよ」

「はい! お役に立てるよう頑張ります」

船長はニッと笑うとその場を後にした。
さて、それまで何をしよう。
男を狩ろうか、でも初めての町を探索するのもありだし……
う〜んっと唸っていると、ナタリーに声をかけられた。

「ニーナ! これから皆で町へ遊びに行くんだけど、一緒に行かない?」

「行きます!」

一人で行動するよりも、ナタリー達と共にいた方が楽しそうだ。
ナタリー達は宿を借り、各々の部屋へ向かう。
私はナタリーと相部屋だ。
ベッドに腰掛け、これからどうするのかと聞く前に、ナタリーは突然服を脱ぎ始めた。

「!? 」

水浴びでもするのだろうか。
鞄からゴソゴソと何かを取り出し、楽しそうに私に向き直った。

「これからデートしに行くよ!」

「……え?」

彼女の手には、可愛いらしい衣服が握られていた。

「でーと、というのは何ですか?」

「それはね〜お互いが気になっている男と女が2人で出かけること!」

初めて聞いたことだ。
それが外の世界の、彼女達の男の狩り方なのだろうか。

「ニーナはいい男が見つかるかもよ? 服は私の貸すよ!」

「ありがとうございます。 でも、この服の方が落ち着くので…」

ナタリーが手にしている服は、申し訳ないが着る気にはなれなかった。
可愛いとは思う。思うんだけれども…
それに、強い男がいて戦闘になった場合は着慣れたこの衣服の方が良い。

「それなら無理強いはしないけど…じゃあ、私ちょっと準備するね!」

可愛い衣服を手に、ナタリーはとても楽しそうに身支度を始めた。

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