第16章 観戦×デ×発展
「起こしてすまない。これから仕事で出掛けるから留守番を頼めるか?」
「あッはい!」
少しだけ眠るはずが熟睡してしまった。
ベッドから慌てて飛び起きる。
そうだ、纏は? どうなってる?
「………」
解けてる……
「そうがっかりするな」
両手を見つめて落ち込んでいると、理由を察した姉様が励ましてくれた。
「直ぐに出来るようになるものじゃない。修行を始めて1週間も経ってないのに……むしろ上出来だよ」
私は頭が良いわけではないし、特に取り柄もない、落ちこぼれに部類される。
しかし、エッダ姉様はいつも私は特別だと思わせてくれる。
私が念を習得する目的はヒソカを打ちのめすことともうひとつ、
姉様に自慢の妹だと思って欲しい。
それが、私が念を習得するもうひとつの目的だ。
そうだ、落ち込んでいる場合ではない。
落ち込んでいる暇があるなら修行しよう!
「留守番と天空闘技場の見張りは任せて下さい!」
そして姉様の役にも立とう!
「頼もしいな。どれぐらい時間がかかるか分からないから、終わったら電話するよ」
「はい」
それじゃあね。と言い残して姉様は家を後にした。
さてと、水浴び……じゃなくてお風呂に入って修行の再開だ。
「ふぅ、さっぱりした」
姉様が用意しておいてくれたパジャマという寝間着を着て、2階の談話室で纏の修行を行う。
「………」
寝ていても纏を保つことが出来たら次のステップへ移ると姉様は言っていた。
姉様が帰ってくる前に、纏を完璧に習得する____!!