第16章 観戦×デ×発展
そういえば、姉様の仕事は何だろうか。
「姉様はどんな仕事をされているのですか?」
「そういえば言ってなかったな。 私の仕事は人捜しだよ」
「人捜し……ですか?」
あまりピンとこないな。
捜すって、どうやって捜すのだろう。
確か、姉様は残留思念というものが見えていて、それを辿ってウボォーギン達を捜していたが、念能力の習得によって見えなくなったと言っていた………
_____念能力ッ!!
「姉様は、念能力で人捜しをしているのですね!」
「お、珍しく察しが良いな。その通り。私には2つの能力がある」
念能力はひとりひとつだけだと思っていたが、どうやら違うらしい。
それに人捜しも可能だなんて、念能力とは本当に凄いものなんだな。
姉様の能力はやく知りたい………ような、知りたくないような……
飛行船で見たアレは別に詳しく知りたくはないかな。
「以前にも言ったが、私の能力についてまだ話すつもりはない。 今は寝ながら纏が出来るようになるのが目標だ」
「はい!」
私の返事のすぐ後、扉を叩く音がした。
「客だな。ニーナは自分の部屋で纏の修行をしてて」
「分かりました」
部屋へ入り、早速修行を始める。
起きている状態ならば問題なく纏を保てるようにはなった。
問題は寝ている間だ。
とりあえず纏を使った状態で少し寝てみよう。
ベッドに横になり目を瞑る。
「………」
ボーッと横になっていると、次第に眠くなってきた。
そのまま襲いくる睡魔に身を委ねる。
____ッ!___!
誰かに呼ばれてる。
せっかく気持ち良く寝てるのに……
「ニーナ!」
「……!」
ハッとして目を開けると、姉様が申し訳なさそうに私を覗き込んでいた。