第13章 道しるべ
それからも日銭を稼ぎながら探し続け、変わった場所に辿り着いた。
“流星街”
今まで訪れたどの場所とも違う、異様な雰囲気を醸し出している。
ここにもアマゾネスが居るはず。
辺りを捜索するが、アマゾネスもウボォーギンの手掛かりも無かった。
今回もハズレか……
私にしか見えていないこの道しるべについて、いくつか分かった事がある。
1、人から発せられるが、“常に”ではない。
2、感情が高ぶった時にのみ発生する。
3、途中で感情が鎮まると、その時点で発生しなくなる。なので、その人の現在地までは分からない事が多い。
その場に留まっていれば、見つけだす事も可能だが、道しるべが発生する事なく移動されるとお手上げだ。
アマゾネスの誰とも再開出来なかったハズレには、3つの可能性が考えられる。
1、煙が発生していない状態で他所へ移動した。
2、その地域に滞在しているが、街が大きくて見つけ出せなかった。
3、死亡している。
今回の道しるべが最後の希望だったのに……
……にしても、この流星街は何か引っかかる。
今まで捜索してきた場所では「私のこの服装と似た格好の女を見た事ありませんか?」や「ウボォーギンという名の男をしりませんか?」と質問すれば、皆しばらく考え込んでから答えていた。
しかし、ここ流星街の住人は考える仕草さえ見せず「知らない」と質問した全員がきっぱり答えるのだ。
気になるが、しつこく探るのは危険だと本能が訴えている。
こんな不気味な場所に、母様とウボォーギンが来るはずない。
捜索はまた一からやり直しだ。
もしかしたら何処かですれ違いになったのかもしれないし……
とその前に、最後の道しるべが気になるので、それが誰に続いているのかを突き止めなければ。
村の中で一番はっきり、濃く見える道しるべ。
この道しるべを辿っても、あの日追放された母様とウボォーギンに辿り着けないのは確かだったので、最後に辿ろうと決めていた。
その先にあったのは___