第1章 寝るので忙しいんです
家に帰れば佐助くんはまだお風呂中。
そういえば、入浴剤を色々並べてどれにするかって迷ってたなぁ、佐助くん。
長湯になりそうー。
『お構いなくごゆっくりしてくださいね。佐助くんはお風呂…じゃなくて湯浴み中ですので、そこの扉の向こうに居ます』
私は買い物してきます~。
ってなわけで、二人を残して外へ行こうとしたら…。
小「手伝いがいるんじゃねぇか?」
お手伝い、ね。
部屋の片付けは佐助くんがしてくれたし、もう十分じゃないかな。
引っ越しは家族専用にしたから、業者が全部してくれるし。
『大丈夫ですよ、飲み物を買うだけなので』
政「Hey,面白そうだな!俺もついて行くぜ!」
小「政宗様が行くなら、この小十郎もお供しましょう」
あぁぁぁー、やってしまったー!!
苦笑しながらどうしようか考え中。
そんな時にあの人の声がする…!!
佐「あれー、独眼竜の旦那と右目の旦那がいるー。どっかで真田の旦那を見なかった?」
お風呂から上がった佐助くん登場。
現代慣れが凄い期待にエースである。
『あぁぁー、佐助くん!!お風呂からあがったんだ?』
佐「そんなとこ~。っていうか旦那達は戦帰りだよね?湯浴みしてきなよ。お湯に入れる薬はいい匂いするし、ここの石鹸で洗うとさっぱりするよ~!」
アハーと笑いながら片手をひらひらと振る佐助くん。
その手にはちゃっかりブラシが握られて、反対側の手にはドライヤーを持ってる。
使い方は教えてないのに、もう覚えたんだ…。
小「確かにそうだな。政宗様、お先にどうぞ」
佐「あ、それなら二人一緒に使い方を教えるからこっちにどうぞ~」
ちらり、とこちらを見た佐助くんは笑顔でひらひらと手を振っていた。
どうやら、逃してくれるらしい。
あ、ありがとう佐助くん…!!!