第1章 寝るので忙しいんです
佐助くんがお風呂に入ってる間にご飯を作ろうと台所へ行くと、台所が綺麗になってた。
見た所、水だけで掃除をしてるみたいで感心するばかり。
凄いなぁ、忍者って家事が上手なんだ。
関心をしながら冷蔵庫を開けると中身は空っぽ。
お惣菜を買ったはずなんだけど、食べたのを忘れたんだっけ。
…いや、絶対に違う。
カニ玉風卵焼きっていう珍しい卵焼きがあって食べるのを楽しみにしてたし。
卵かけご飯おにぎりだって食べたことがない。
そういえば、佐助くんがやってきたのは昨日のお昼だっけ?
ってなると食べたのは佐助くんかぁ。
ちょっとだけ許せないけど、汚い台所が綺麗になってるし。
私のベッド付近も綺麗に片付いてる。
ハウスクリーニング料金だと思えば安い、か。
仕方がないから、買いに行こうかな。
…そういえば、佐助くんって何も知らないんだっけ?
ってことは当然ホテルの美味しいビュッフェも食べたことがないんだよね。
和食がいいか洋食がいいか聞いてみよう。
行きつけの寿司屋に行けば大将が喜ぶだろうし。
ってなると、やることがないからどうしよう。
ふと考えていたら、冷蔵庫から音がなった。
流石に開けすぎてたかぁ~って思いながら閉めると、よくよく考えると飲み物も全滅だった、よね…?
食器棚を見れば麦茶ポットがぽんっと置いてある。
ってことは、飲み物を買いに行こう。
ちゃちゃっと麦茶ポットを洗って麦茶を作ると、机の上に書き置きをした。
電話しかたと、散歩に行くこと。
これで準備はオッケー。