第9章 エビフライに限らず転生してから洋食が恋しいです
「いない」
「即答だな」
真顔で答えたに驚く大和。
「でも女学校の女子達から人気だぞ?」
「誰が?」
「勇作が」
「嘘ぉ?
何で??」
自分が人気と言われて首を傾げる。
「前から顔が良いって言われてたけどこの前の甘味処で看板娘を酔っ払いから助けたのが輪を掛けてるみたいだぞ」
「あー…………なるほど」
大和の言葉に納得する。
「ちなみに絵が得意な女学生がお前の姿絵を描いててそれが大人気で出回ってるらしいぞ」
大和にそう言われ、は前世にあったアイドルの写真を思い出した。
「って何か大和、色々詳しいね?
どこからそんな情報聞いたの?」
「あれ?
言ってなかったか?
俺の妹が近所の女学校に通ってるんだよ」
「初耳なんだけど」
「悪い悪い。
今度会わせる」
は大和の妹がどんな子なのか想像しようとしたがあまりにも情報がないのでただ大和が女装した姿を想像してしまい、少し笑ってしまった。
そんなの様子を大和は不思議そうに見ていた。
「と、そろそろ訓練場へ移動しないと間に合わないな」
「そうだね。
今日は確か射撃訓練で教官は菊田軍曹殿かぁ」
大和とは話をしながら訓練場へと移動する。
「今日の訓練は銃を所持したまま訓練場を走り込んだ後射撃訓練に入る!」
始め!
菊田 杢太郎軍曹の号令で達陸士の学生は列を作り銃を持って訓練場を走り始めた。