第8章 両頬に黒子がある奴がモブなわけがない!!
「ふざけやがって………!!!」
男は右手をの胸ぐらから離すと握り拳を作り、に振りかぶった。
(普通に避けられると思うけどさすがに民間人に手をあげるのは良くなさそうだから正当防衛を主張する為に一発もらっておこうかな…………)
は自分に向かってくる男の拳を見つめながら思った。
バキッ
男の拳がの左頬を殴った。
「先に手を出したのはそちらですからね」
はそう言うと自身の胸ぐらを掴んだままの男の左手を掴み捻り上げた。
「痛てててっ!!
お前っ!!
離しやがれっ!!」
男はの手を振り払うとを殴ろうと何度も拳を前に突き出す。
はそれを全て躱すと男の顎を右手で殴った。
顎を殴られた男は後ろに2、3歩下がると足に力が入らなくなったのか地面に座り込んだ。
「どうですか?
ヒョロヒョロしたガキにやられる気分は」
「………!!
お前ェェ!!!」
の嫌味に男は素早く立ち上がり、に向かってくる。
「こっちは過酷な訓練やってるんだよっ!!」
はそう言うと右足を振り上げた。
そしての右足のかかとが男のこめかみに当たった。
こめかみを蹴られた男は気絶し、そのまま地面に倒れた。
「よくもやりやがったな!!」
男のツレ2人が立ち上がってに向かってきた。
やっぱりこうなるよねとため息をつきながら向かってきた男2人の攻撃を躱す。
「手伝うぜ!!
勇作っ!!」
大和がに加勢した。