第8章 両頬に黒子がある奴がモブなわけがない!!
「昨日団子を食べてしまったお詫びだ!!
遠慮なく食べてくれ勇作!!」
そう言って大和は甘味処で胸を張った。
「じゃあお品書きの端から端まで頼もうかな」
「えぇ!!?」
の言葉に大和は驚き、コソッと財布の中身を確認する。
「冗談だよ。
さすがに食べきれない」
「な、なんだぁ。
冗談かぁ。
良かった…………」
大和はホッと一安心した。
「さーて何を食べようかなぁ」
はお品書きを眺めながらうーんと唸りながら何を食べようか考える。
「あれ?
あそこに見えるの月島軍曹じゃね?」
「どこに月島軍曹がっ!!?」
大和の言葉には素早く反応し、辺りを見回す。
「ほら。
ちょうどこっちに来てるぞ」
「本当だ」
大和の指差した方を見ると確かに月島軍曹がこちらに向かって歩いてきていた。
「挨拶しないとね」
「そうだな」
の言葉に大和が同意した。
「「お疲れ様です!
月島軍曹殿!!」」
と大和は月島に敬礼をした。
「あぁ。
君たちか。
訓練帰りか?」
「はい!
昨日勇作の団子を食べてしまったのでお詫びに団子を奢ろうと思いまして!」
大和がハキハキと答える。
「そうか」
「月島軍曹殿はなぜこちらに?」
「鶴見少尉に頼まれてお茶請けを買いに来たんだ」
の質問に答える月島。
「そういえば第7師団の拠点は北海道のはずですが何故東京に?」
「あぁ。
花沢中将がとある会議に参加されててな。
その付き人だ」
「そうだったのですね!」
月島の答えに疑問が解消されたようでスッキリした表情になる大和。