第7章 みたらし団子の怨みは忘れない
大和はが月島から貰ったみたらし団子を取ると食べてしまった。
は一瞬何が起こったのか理解できず、固まってしまった。
そして数秒後、月島から貰ったみたらし団子を大和が食べてしまった事に気がついた。
「大和……………。
誰が食べてくれと言った………………?」
とても低い声がから出た。
「えっ?
いや、だってお前、団子見つめたまま食べないからお腹いっぱいなのかなって思っ………」
「お腹がいっぱいだったら先に言って大和に渡してた…………。
私の…………よくも私の(月島軍曹から貰った)みたらし団子を…………!!!!」
は大和の言葉を遮ると大和の胸ぐらを掴み、睨んだ。
「お、落ち着けよ勇作、たかが団子ぐらい…………」
「たかが団子!?
たかが団子と言った!!!?
(月島軍曹から貰った)みたらし団子をたかが団子!!??」
は凄い剣幕で大和の胸ぐらを掴んだまま、激しく揺さぶる。
「ははは。
そんなに気に入ったかね」
と大和の様子を見て笑う鶴見。
月島はを止めるべきかと思ったが、大和に非があるのでの気の済むまでやらせてあげようと思い、2人を見守った。
そして大和は、にみっちり怒られた上、みたらし団子をが食べる度に、ため息をつくようになったのでの甘味はたとえ残していても食べるまいと心に決めたのであった。
《補足というか言い訳》
月島軍曹の達への言葉遣いを敬語にするかどうかで最後まで悩みました。
そして陸士士官候補生だから敬語じゃない方が自然かなと思いこうなりました。