第6章 いやいやいや、何でこの人がここに………!?
「待たせたな、鶴見。
帰るぞ」
知人との話を終えた幸次郎が戻ってきて鶴見に声をかけた。
「わかりました。
では2人ともまた会える日を楽しみにしているよ」
鶴見はそうと大和に向かって言うと2人は返事をして頭を下げる。
そして、が頭を上げると幸次郎と目が合った。
「……………励めよ」
幸次郎は小声でそう言うと鶴見を連れてその場から去って行った。
「はぁぁぁ……………緊張したぜ…………」
よほど緊張していたのだろう。
大和はその場にしゃがみ込む。
「なぁ勇作…………ってお前、何て顔してんだよ………」
に同意を求めようとしての顔を見た瞬間、大和は思わず聴いていた。
「いや、別に…………」
はもの凄く嫌な顔をしていた。
よほど幸次郎に言われたことが嫌だったのだろう…………。
(励めよって励めるわけないじゃない………!!
誰のせいでこんなに死亡フラグ回避に苦戦してると思ってるのよー!!!!)
は心の中で叫んだ。
「…………息子と何を話しした?」
帰りの馬車の中で幸次郎は鶴見に声をかけた。
「当たり障りのない話ですよ」
鶴見はそう返した。
「………………そうか」
幸次郎は鶴見の顔をジッと見たが、彼にこれ以上、聞いても何も言わないだろうと思い諦めた。