第6章 いやいやいや、何でこの人がここに………!?
「なるほど。
大和君は花沢中将殿に憧れているのか」
「はい!」
大和の返事を聞いて鶴見はうんうんと頷いた。
「勇作君はどこだい?」
「私は……………」
は少し考えた。
(第7師団は絶対に嫌だ。
何が悲しくてあのクソヤロー(幸次郎)と自分の死亡フラグ(尾形)と同じところなんて絶対に嫌だ…………!!
でも鶴見中尉に第7師団は嫌なんて言ったら絶対に理由聞かれるし…………何て答えるべき!?)
そうが思った瞬間、彼女はとある閃きが思いついた。
「私は第7師団以外ならどこの師団でもいいです」
「それは何故だい?
第7師団は君の父上、花沢中将殿がいる。
他の師団に比べたら優遇が効くはずだが………?」
鶴見の質問には自分を一度落ち着かせる為に息を大きく吸って吐いた。
「だからです。
第7師団に入れば、必ず私は花沢中将の息子として見られてしまいます。
それでは私の実力を正当に評価してもらえないからです」
はそう言うと一呼吸置いた。
「…………私は花沢中将の息子ではなく花沢 勇作という1人の男として評価されたいのです」
は鶴見の目を真っ直ぐ見て言った。
「なるほど…………。
君は私が思っていたような人物ではなかったのだな」
「すみません、聞き取れませんでした。
今何と…………?」
「気にしないでくれ。
ただの独り言だ」
鶴見がボソッと言った為、は聞き取れず、聞き返したが鶴見は、はぐらかした。
(いや、はぐらかさないで教えてよ………!!
怖いじゃないっ!!)
はそう思いながら泣きたくなった。